我々の親愛なる友人、作家・翻訳家・ライター 駒沢敏器が2012年3月6日、51歳の若さで急逝しました。

 余りにも突然のことであり、今だに我々は彼の不在をうまく理解出きず、きっとまたいつものように何処かを旅しているのではないかとすら思っています。

 『MORGEN ROTE』は駒沢敏器が、「What is MORGEN ROTE」で書いたとおり、1977年に町田の喫茶店K&Aのノートから出発したミニコミ誌でした。そしてMORGEN ROTE編集部は、駒沢敏器を中心に彼と高校時代に出会ったメンバーにより、彼とともに遊び、楽しみ、なごみ、そして『MORGEN ROTE』を作成するために自然発生的に結成されたサークルのようなものでした。

 1977年に発刊され、1986年までの9年間17号まで発行された『MORGEN ROTE』は、一貫して駒沢敏器が執筆編集に加わり、9号以降は除々に「駒沢敏器の世界」が展開されていくことになりました。

 我々MORGEN ROTE編集部からすれば、この『MORGEN ROTE』は若き日の駒沢敏器そのものであり、そして作家 駒沢敏器を生むことになった重要なきっかけでもあったと思っています。

 この度の駒沢敏器の急逝にあたり、残ったMORGEN ROTE編集部のメンバーにより、若かりし日の彼が確かに残した軌跡をここに刻むべくWeb Siteをたち上げました。

 17歳から26歳までの多感な時代の駒沢敏器を少しでも感じて頂ければ幸いです。

2012年5月 MORGEN ROTE編集部






駒沢敏器サイン



『ボイジャーに伝えて』発売! 2022.07.22
『ボイジャーに伝えて』発売

 世界の本質を鮮やかに描いた慧眼の作家 駒沢敏器が遺した幻の長編小説が、没後10年を経てついに刊行。

「人が遠い旅を求めるのは、自分のいる場所を知りたいからじゃないだろうか。どこまでも遠くへ行くと、 最後には自分の内面にまで戻ってくるような気がするんだよ」

「死を、いま生きている対極に置くんじゃなくて、いのちをいのちたらしめているものとして、 自分のなかに親密に取りこんで、その死との関係性のなかで生きることが、 人生を充実させるように思ったんだ」(本文より)

世界の自然音を録音しながら音の向こうの世界を見出そうとする公平と、レコーディングスタジオで働く恭子。セント・ギガ(実在したフィールドレコーディングを中心にしたラジオ局)に感銘を受けて自然音を採取し録音作品を作り始めた公平は、見えない音の向こう側にある世界を見出そうと日本を旅し、沖縄にたどり着く。その旅路を見守る恭子。お互いの存在を通してそれぞれ自分自身のあり方について真摯に模索し続けていく・・・そんな恋愛小説。

世界中を巡りながら紀行文を書いてきた駒沢氏の抱えていたテーマや思想が、フィクションという形で展開された作品。

出版社:風鯨社 (2022/7/22)
発売日:2022/7/22
単行本:448ページ
ISBN-10:4991156815
ISBN-13:978-4991156816

『ボイジャーに伝えて』はこちらから
⇒ 『ボイジャーに伝えて』駒沢敏器



toshiki202012.jpg 2021.05.01
お願い!

 駒沢敏器の作品を探してます

敏器が逝去してもうすぐ10年。その間、敏器の作品にいろいろと触れ、彼のライティングのすばらしさを再認識してきたところですが、まだまだ敏器の作品があちこちに埋もれてしまい、入手できなくなりつつあることを知りました。
そこで、Morgen Roteでは、雑誌や新聞などに掲載された敏器の作品を出来る限り集め、保存することにし、その作業を始めました。

既に入手困難なものもあるようですが、是非皆さんのご協力を頂戴し、彼の軌跡を保存したいと思っております。

まだまだ不完全で今後も更新しますが、彼の作品リストを掲載しておきますので、編集部所有のもの以外でお譲り頂けるもの、さらに、このリストに掲載されていないものがある場合は、編集部までご一報いただけると幸甚に存じます。

よろしくお願いいたします。

『駒沢敏器作品リスト』はこちらから。
⇒ 『駒沢敏器作品リスト』



toshiki202012.jpg 2020.12.01
万象堂より電子書籍になって戻って来た!

 『ミシシッピは月まで狂っている』

音楽関係者から絶大な人気があった、米国南部ミシシッピデルタにブルースの取材旅をした作品など民俗の音楽の原点に光を当てた珠玉の一冊『ミシシッピは月まで狂っている』が、音楽などの関連書籍を発行している万象堂の平田憲彦さんの手によって電子書籍にしていただき、復活しました。
是非駒沢敏器ファンはご一読をお願いします。

書名:『ミシシッピは月まで狂ている』
出版:万象堂
定価:本体1,650円(+税)
発売:2021/12
ISBN:9784202324119

『ミシシッピは月まで狂ている』はこちらから。
⇒ 万象堂『ミシシッピは月まで狂ている』



toshiki28.jpg(13221 byte) 2014.06.01
小学館より小説集発売!

 『人生は彼女の腹筋』

作家、翻訳家、そしてライターとして、様々な分野に深く切り込んだ駒沢敏器が、生前、小学館文芸誌『きらら』に書き紡いだ短編を、『きらら』編集長 稲垣伸寿氏がその遺志を継いで、一冊の本にまとめてくださいました。ベスト小説集に仕上がっていますので、是非駒沢敏器ファンはご一読をお願いします。

書名:『人生は彼女の腹筋』
出版:小学館
定価:本体1,500円+税
発売:2014/06/25
ISBN:9784093863780

駒沢敏器、短編小説集の詳細はこちらをご覧ください。
⇒ 小学館『人生は彼女の腹筋』




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